くろさわ

アメリカン・アニマルズのくろさわのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.8
平凡な日常に対して刺激や特別を求める若者4人が大学の図書館に眠っている超高価な本を狙う物語。

専門のスキルや天才的な能力があるわけではない、ごく普通の大学生が刺激を求めて強盗しようとする姿が従来のオーシャンズシリーズなどと比べ、かなり現実味あり、共感できる。

そして、この映画の中で強いメッセージを感じたのは「事実」についてである。
実話が元となっている映画であり、登場人物に本人4名が登場する。本人達はこの出来事を思い出すように語るのであるが、事実とは目線によって異なるのだ。要は「事実」と「感じている事実」は大きく異なる。誰かきっかけなのか、だれが本気で行動しているのか、など全ての出来事は把握することはほとんど不可能である。

何が本当の事実なのか。それは誰にもわからわない。人は自分で見えている範囲でしか事実を捉えられないのだから。

今まで過ごしてきた現実は、本当に正しい事実であるのか考えさせられる。