くりちゃん

ほたるの川のまもりびとのくりちゃんのレビュー・感想・評価

ほたるの川のまもりびと(2017年製作の映画)
5.0
子どもの頃の自然遊びは確実に減っていてその現実に気づくと寂しいと私は感じます。失う前に関心を持つことの大切さを気づかせてくれるドキュメンタリー映画です。

何気なく過ごしていると他人事で関心持つことなく失われていく暮らしの背景は確実にあること。

このドキュメンタリー映画が公開された年、私は地元東京都府中市の地元友人たちと水辺の自然と暮らしの背景への愛おしさを改めて感じる機会を持つ「7/7ミズベリング」という市民団体(act634府中)イベントを企画運営しました。

関心を持つこと、自分で観て感じとって考えてみることは複雑に絡み合う課題を解決に導く糸口が見つかるのではないか。私はそう思うからです。

同じ地域に暮らしてる場合も、またどこに住んでいても自分の暮らす街に重ね改めて感じた時の想いを3人抱けば、他にも共感する人はいるし共鳴し広がる。

ミズベリング企画は市民3万人が集い、自治体の公認事業にまでになりました。自然保全とその暮らしの背景との関わりに関心を持つ人が増えたからです。

そのイベント運営時と同じ時期に公開された縁を感じて、他人事とは思えず自主上映会として企画運営し、このドキュメンタリーを沢山の市民の方と観て、また監督山田さんにも来場頂きたくさん話をしました。

ニュース番組を通して観ると危険な集団、宗教的嫌悪感を抱くが、そこに暮らす人は普通の人で、あるのは普通の暮らし。

監督山田さんが伝えたい想いは私たちと同じでした。自分で感じとり考えてみる関心を抱く人を増やしたい。まずはそこから始めることの大切さを私たちに話してくれました。

このドキュメンタリー映画を観始めた序盤、私の第一の感想は、「こうばる地区に行ってみたい」でした。

心くすぐる自然遊びスポットや感情が動く景色満載!まだこんな場所があるんだ。東京都府中市生まれ育ちの私にとっては強い憧れを抱く暮らしの背景が飛び込んできました!

中盤この暮らしがなくなるかも知れない、現実に残念さが込み上がってきました。難しい政治のことは正直分からないけれど、純粋にこの先もこの村の暮らしが持続して欲しいし、夏には遊びに行きたいって思いました。

このドキュメンタリーを観た時に「虹色ほたる〜永遠の夏休み〜」と言うアニメ映画を思い出しました。

ダムに沈んだ30年前の村にタイムスリップした小学生が心の成長を育む、心の故郷という視点で描かれた作品です。

そのアニメ映画の暮らしの背景が、このドキュメンタリー映画と重なって見て取れました。

ずっと忘れずに覚えていたい、もうない心の故郷での暮らしの背景。虹色ほたるとは違い、まだ失っていない故郷を保全する意味を自分の目で観て感じ考えてみる関心をもつ一連の体験をしてみてほしい。

長崎県川棚町こうばる地区の課題解決への糸口が見つかるかもしれないと言うことは勿論だが、このドキュメンタリーを観ることで、身近な暮らしの背景にも関心を抱くに良き機会になるので観て欲しいと願います。

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オススメは、Amazonプライムで「虹色ほたる」を観て子どもの頃の記憶を思い出してから、「ほたるの川のまもりびと」を観るのが自分ごととして重ね観やすくオススメです(^^)

「ほたるの川のまもりびと」で、Google検索すると公式サイト→各地域で実施される自主上映会の開催情報が見れます。

YouTubeでも予告編やダイジェスト編もあるのでオススメです。(^^)
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