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猫の恩返しのzomychanのネタバレレビュー・内容・結末

猫の恩返し(2002年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

記録

猫の恩返しは、物語の中に流れるゆったりした時間がなんとも心地いい。タイトルが出るシーンから、すでにのんびりしている。(ハルが学校の屋上でぼーっとしているときに、青空に「猫の恩返し」とすーっと出てくる、あの気持ちよさよ!!!)主人公のハルも、街も、猫たちも、すごく穏やか。最後にはハルがちょっぴり素敵になってて、猫の国に行く出来事ひとつも、日常のなかのちょっとした出来事だったんだ、みたいに終わっているところあたり、ドキドキするし、なんかニヤニヤしちゃう。

猫の国では、猫たちはみんな二足歩行だけれどそれでも「猫感」が溢れ出ていちいち面白い。歩く時肉球が地面にペチペチと当たったり、立った時に腕がダラリと垂れさがったり。なのにそこに人間の動きが自然に加わっててすごい。黒いボディーガードみたいな猫たちの動きはなかなか面白いなぁと思った。

どんなキャラクターも憎めない可愛さを持っていて、そこも魅力の一つ。他の猫に比べて体が大きく毛が逆立っているわがままな猫王ですら、最後には下半身の毛がなくなってぽっちゃりなお腹を披露してしまうんだから、つい可愛いと思ってしまう。

私はむちむちの猫が好きなので、ムタやナトルがお気に入り。特にナトルは濱田マリさんの声がぴったりだし、ウザいけど嫌いにはなれない調子のいい性格、ちゃかちゃかした動き、もう全てが私のツボにハマって大好き。あれくらい能天気になりたい。

猫の恩返しは英語版になるとかなり雰囲気が変わる。日本語であの声優陣じゃないと作れない世界観なんだ、と実感する。ハル役をアン・ハサウェイがやってるのは驚き。あと大好きなナトルの声がオネエっぽくなり、日本語とは違うような可愛さ?になっていて私としてはちょっぴり残念。
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