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⼗年 Ten Years JapanのSUのレビュー・感想・評価

⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)
2.5
これはかなりの期待ハズレ。世にも奇妙な物語のSFものの方が出来が良く感じる。全編を通して、それぞれの尺が短いのもあると思うがあまりストーリーに動きがなく、惹きつけられるような内容でもなく途中から欠伸が止まらなくなりウトウト。もう少しバラエティに富んだ5本にできなかっただろうか。

プラン75は老人たちのリアルな演技を引き出しているのはすごいが、人口過密によって生まれた苦肉の策かと思うがどのくらい差し迫っているのかの描写もなく、社会的にはたまご投げられるだけじゃ済まない反発があるであろう話だが、ごく小さな範囲で終始してしまいちょっとメッセージ性が弱くなった印象。

いじわる同盟はタイトルに違和感。もう少しプロミスからの監視を腑に落ちるような巧妙さで搔い潜って、戒律からの脱出をドキドキワクワクするような冒険談にできなかっただろうか。國村隼はキーパーソンぽかったのにドアの前の少年に声かけることなく素通りしたりと、存在に意味を感じずちょっともったいない。

DATAもこれまでの経緯が描かれないので入り込めず。田中哲司との親子関係は微笑ましかったけど。

その空気は見えないは、結局母親との関係性がよくわからず。外に出たくなる興味はわかるが、母親を振り切ってリスクを犯すならもっと狂気を孕んだ母親でも良かったかも。旦那も亡くしてるわけだし。

美しい国は唯一笑いが入っていたが、わずかなもので。

基本的にいろいろ抑えた内容になっていたため、もっと極端に差が出てる作風5本を並べて欲しかったなという印象。
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