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ジュマンジ/ネクスト・レベルのJIZEのレビュー・感想・評価

3.4
ジュマンジのクリアから二年後を舞台に行方不明の友人を探してもう一度ゲームの世界へログインする大冒険を描いたアドベンチャー映画‼︎2D字幕で鑑賞。まずオリジナル版『ジュマンジ(1996年)』では"ボードゲーム"がストーリーを牽引していたが、今回の続編でもシリーズ前作の『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2018年)』に引き続きテレビゲームの要素が取り入れられ"無理ゲー"難易度で熱く展開される。前作公開から約一年後に続編が公開されるスパンの短さは、良くも悪くも脚本の練り上げに太く影響していたように思う。おもにダチョウの群れが襲い掛かる砂漠やマントヒヒが生息する吊り橋、はたまた大スケールで配される雪原地帯などライフ三回で猪突猛進する各アバターのそれぞれは前回に引けを取らずハラハラさせてくれる。が、端的にそれ以外の魅せ場じゃないシーンかつ間延びする会話劇、目的を見失いかけるシナリオのチグハグさなど余計なシーンが多過ぎな印象をうけた。ほとんど開幕と終幕以外はジュマンジの規定ルールが活かされてない感もある。つまり"ゲームへ再び戻らなければならない理由"が奥行きなさ過ぎてスペンサーを排した他仲間たちの関係ない感やジュマンジ自体の何かルーツを活かした方向には掘り下げてくれないため邦題の"ネクストレベル"とは名ばかりで面白味が後退した印象をうけました。もっと云えば内容のネタ切れ感が否めない。前作とほぼ同じコトやって変化がない。続編を製作する意欲は認めるがオリジナル版を崇拝する視点では完成度共に不満足でギャグ満載の会話劇もやや痛々しさがある。ゆいいつアバター内の人格が前回とは(ある一人を除き)異なり"ジェネレーションギャップ"を外見と中身で意識させるかの視点の切り替えは観る者へ訴えかけるメッセージ性があるようで秀逸な部分に思えました。

→総評(人生の絶頂期をジュマンジに費やす青春譚)。
総じて続編要素がほぼほぼ垣間見得ないやや後退した続編に思う。つまりラストのあのシーン以外は続編要素が全くない。予告編で見かけた砂漠でダチョウがバグ的に何匹も無限に発生するくだりも本編でない。というか魅せかたが異なり過ぎて意図が分からなかった。いわゆるゲーム本来が故障して現実世界へ戻れなくなったり、難易度が急上昇して作風が変わる転調が本編内でほぼ起きないのは残念であろう。味方内のつまらない会話劇や意味を成さないシーン、安易に予想可能な描写の意図などザッ魅せ場以外のシーンは心底つまらなかった。上映終了前に席を立つお客さんも私が観た上映回はけっこう多かったです。シナリオの部分で改変されなさ過ぎ問題が本作の盲点に思う。プレイヤーがゲームにログインする迄にゆったりと時間を割いてるのも正直不必要な構成に思えてしまった。。前作の反省を生かさずジュマンジの世界へ飛び込んだ仲間を発見して、現実世界にバックするシナリオでよく続編のゴーサインがでたなあ。。という印象はぶっちゃけ否めないだろう。あとキャラのライフ問題も既定路線をひた走っているだけで単純につまらない。変化球的なシーンが一向に姿を現さないのは致命的である。全て引っくるめてラストのダチョウの示唆で収束させる潔さだけは評価に値する続編であろう。前作を観てないとプレイヤーの名前や用語が飛び交い訳分からなくなります。現にいっしょに観た友人は鑑賞後に放心状態でした。。前作に引き続き主演ドウェイン・ジョンソンの顔芸かつ力芸だけは映画館の画面に収まり切らず見応えが十分ある。というよう敵の数やエリアなどはスケールアップして難易度や痛快感は比較的に増すが、本質的なシナリオの内容は拡張がなく逆に後退してしまった続編第二弾である。
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