いぬわんわん

七つの会議のいぬわんわんのレビュー・感想・評価

七つの会議(2018年製作の映画)
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ドーナツが食べたくなる映画
帰りにミスド行きました

舞台俳優の方々の大袈裟と言ってもいいくらいの演技演出や、日本古来の社会構造の再現に終始緊張が張り詰め、息も詰まる。
「会社」という狭い「世界」で生きようと藻掻く日本人が滑稽かつ恥、見苦しい。
日本のこの様な生きずらい性質はずっと昔から残っている。どうしてだろう。

主要登場人物も脇役もキャストの存在感が強い。だからこそ各ワンシーンも強くなるのかも。最後の役所さんの笑顔はなんだかやっと安堵できた。

ラストシーン、エンドロールの八角のセリフの見せ方聞かせ方が印象に残る。最後の最後に尽く日本を皮肉ってて痛快。

実際この作品のように、上司に歯向かって常軌を逸し、犠牲を顧みず、正義を貫く、八角のようなサラリーマンの存在は非現実であり、
権力を濫用し、他人に擦り付け責任を逃れ、挙句自分は被害者面をする様な。自分の為なら平気で嘯き他人を貶める様な。私利私欲に溺れた汚い人間は消えることは無い。
これだけは残念ながら現実である。

おそらく殆どの日本国の成人は、この国の特質を陰ながら理解して、仕方ないと諦め、無力にコンプレックスとして抱えていると思う。
今や日本人である事に誇りを持てる者は、昔よりも減少しているのではないか。
私は少なくとも誇りには思わない。
海の向こうの国に憧れるばかりだ。