SUGO6

ワイルド・スピード/スーパーコンボのSUGO6のレビュー・感想・評価

4.0
シリーズ初のスピンオフながら、他の作品では主役もばりばりこなすD・ジョンソンとJ・ステイサムの二大スター共闘の本作。かつ、ミッション・インポッシブル フォールアウトで妖艶な演技を見せていたヴァネッサ・カービーがそこに割って入る様に本作ではほぼ上述二人と並び活躍する。

裏ストトリートのカスタマカーレースを中心に描いていた当初のワイスピからは、シリーズ昨今は世界的テロリズムに対するミッション解決型スクワッドx「家族」というコアメッセージを据えたドル箱シリーズへと成長した訳だが、本作はより一層世界的テロリズムに対する構造が鮮明になっており、今後の本編シリーズがより一層その方向へ進んでいく事が如実に感じられた。

本作はとりわけ肉弾戦アクションが映える2名を立てているのもあり、車に頼らないアクションも存分に楽しめる。しかしながら、もちろん車を主にしたアクションでもド派手に軽く期待値を超えてくる出来栄えなので、この手のアクション好きにはたまらない感じに仕上がっていると思う。(特に敵組織脱出におけるステイサムの4駆走行と、サモアでの対ヘリカスタムカー連結走行はアドレナリン全快で素晴らしかった)そして、本作はホブスとショーというシリーズでの脇役に対して、それぞれシリーズのコアとなる「家族」というメッセージ性もしっかりと絡めている所は、さすがの出来だったと思う。(あと、適役イドリス・エルバの追尾型バイクの描写はまじいけてたのと、エイザ・ゴンザレスの色気がはんぱなかった)

とはいえシリーズ本筋からすると、色物として見られてしまう気もしなくもないが、あまり深く考えずに楽しむアクション映画としては、十分すぎる作品なのではないだろうか。

本国の初週は約60Mドル=約65億円、とシリーズ本作に比べたらやはり見劣りはするだろうか。国内だとワイスピシリーズは直近数作は右肩上がりで前作アイスブレイクが過去最大40.5億円。本作、国内ではシリーズの延長として宣伝されている感はあるが、スピンオフとしての位置づけを踏まえると30億行けば上出来だが、大作ひしめく夏興行では現実的には20-25億円という所か。
SUGO6

SUGO6