MinaMi

天使のたまごのMinaMiのレビュー・感想・評価

天使のたまご(1985年製作の映画)
3.3
シュペルヴィエルの「海に住む少女」を連想させる。考察好きな人は好きそうな作品。キリスト教モチーフのメタファーが散りばめられていて、空想を膨らませるのが楽しい。
方舟、十字架、鳥、天使、魚、処女懐胎...
老婆のような髪の少女が、剣を持った少年と出会い、あまりにも性的ニュアンスを感じる形でたまごに手を加える。
なーんかエヴァとかそういうのにも通じてる感じ。幽☆遊☆白書時代の冨樫さんや小説版ドラクエ4などにも影響与えていそうなメタに溢れる世紀末っぽい雰囲気。
天野さんの耽美で陰鬱な描写がなければこの世界観は出せないですね。なんとなく怖いような、怪しいような。
一度目は観たことを後悔するくらい寝てしまったけど、二回目はじんわりと唯一無二の世界観を感じて、自分なりの解釈を楽しめた。
こんなに一般受けしない要素だらけなのに、タイトルだけ妙にキャッチーだと思ったら、徳間時代の鈴木敏夫さんがつけたのね。
・脚本 6/10
・演技 6/10
・演出 8/10
・音楽 6/10
総合点26/40
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