天使のたまごの作品情報・感想・評価

天使のたまご1985年製作の映画)

製作国:

上映時間:75分

ジャンル:

3.4

「天使のたまご」に投稿された感想・評価

米

米の感想・評価

4.0
あなたはだあれ?
機械の太陽が沈んだ時、たまごを抱えた少女は、戦車に乗ってやってきた少年と出会います。

(特に聖書の)教養が試される映画です。
白い木、意味があるのかわからないけど映像的に綺麗な長いカット、この2つだけでもまるでタルコフスキーの映画のよう。

ひとつひとつのシーンに込められた意味を考えながらみて、後から考察を読んで見直してまた考えて、まるでスルメのような映画でもあります。

もともとの構想は夜のわけわからん奴らがいるコンビニに一人の少女が来店するという話だったそうですが、そっちの方が転ばずに済んだかも!

ながらみしないときつい部分もありますが、一見の価値ありです。
AyAko

AyAkoの感想・評価

3.7
圧倒的世界観と作画でとりあえず、「いいモノを観た…」って感じだった。

たまごにはあの子の希望とか詰まってたのかなとか、そもそもたまごが自体があの子の救いになってたのかな…とか、考える要素は色々あるけど、深く内容とか意味とか考えず、シンプルに世界観と作画を楽しむだけでも十分に楽しめる

好きだった。
押井守監督×天野喜孝氏×名倉靖博氏と云う豪華クリエーター陣の作り上げた傑作アニメーション。機械の様な蒸気を噴き上げる太陽が沈んでから昇る迄のお話で、少女と少年の邂逅を描いて居ります。自分では無い他者との出会いで変わるのを暗喩的なイメージで表現した感じ。旧約聖書のノアの方舟、たまご、鳥、天使の化石、魚の街、戦車、廃墟、水の表現、etc。押井守監督の原点でも有るモチーフが此れでもか、と詰め込んで有りました。

少女は兵藤まこさん、少年は根津甚八さんと云う押井作品にはお馴染みの声優陣も素晴らしくて天野喜孝さんのダークで正気の無い画に非常にマッチしてました。

菅野由弘さんの作り上げた宗教的な厳かさと不穏で背筋がゾクゾクする楽曲もピタリと嵌り、耽美な雰囲気が有りました。

初めて観た時から私の永遠の聖書(バイブル)です。
Lena

Lenaの感想・評価

3.0
なんか全部意味がわからない
多分ノアの箱舟、洪水あたりのことが描かれているのはわかったけど、
雰囲気も薄暗い、怖い、登場人物の女の子と青年の会話もほとんどない
途中意識何回か失ったけど笑こういう映画は初めて見た!
知り合いのオススメで鑑賞。
なんか分かんないけどすごかった。ラスト鳥肌立った。こういう何を意味しているのか考えたくなっちゃうやつ好き。次で1300本目。何観るか迷う。
マツダ

マツダの感想・評価

3.5
難解っていうかストーリーないよね。感じるままに見ていれば良いのでしょうか。あんまり深く考えない方がストンと来るのかもしれない。もう一度見よう。
絵がすごい。とにかくすごい。よくあんなタッチでアニメにするわほんと。
はにゅ

はにゅの感想・評価

4.0
男性器を模した戦車であったり、卵をしまった服が孕んでみえるとか。初潮であったり、受精、妊娠などの暗喩で出来た情緒的な映画。
押井守映画の静寂演出だけをまとめたような作品。眠い。しかし天野喜孝さんの世界観と名倉靖博さんの作画は美しい。
謎の卵を大事にしている謎少女が、謎の青年と出会うお話です(^-^)

↑の説明では、何を言ってるのかさっぱりだと思いますが、他に説明のしようがない程のシンプルなストーリーです。

セリフ殆どなし、世界観の説明なし、それでも楽しめるタイプの不思議系アニメ映画の金字塔です。

夢に出てきそうな雰囲気の作品でした。

雰囲気★3 見易さ★3
Kirisshy88

Kirisshy88の感想・評価

4.6
「『ノアの箱舟』を題材に、アニメで生と死をテーマにした象徴主義的映像詩をつくる」というコンペティションが行われたとしたら、おそらく満点に近い作品であるように思われる。「巨大なノアの箱舟が陸に辿りつけないまま、死のタイムカプセルと化していた。」というファンタジー設定に驚嘆した。たったひとつ「生き残っていた鳥のたまご(実際は中は死んでいて少女は夢を抱いている?)」は死の使いのような男により破壊されてしまう。卵を破壊された女は堕胎を強要された女のように発狂し、自殺する。彼女は死の間際に多くの卵を産卵して偶像となり、太陽神ウトゥ?へ回収される。男と卵が残された廃墟の都市・・・その将来像は鑑賞者に委ねられる。

「卵」は文化史では生命の誕生の象徴とされることが多く、男が女の「たまご」を破壊するというストーリーはアダムとエバの人間生誕の反転にも思える。いずれにしても「生と死」を創世記の神話を改変して膨大なイメージで描き出した映像詩として観るのが妥当であろう。

満点とは述べたが、個人的には主要なモチーフの「たまご」とその周辺の描写に、この作品の数年前の『エイリアン』(1976年)の影響を感じたので、そこだけが気にかかった。ただし私はオマージュは必要だと思っている立場で、カナレットやロベール、ダゲール、ピラネージ風の廃墟、三十三間堂を引用してルドン風にアレンジした太陽神ウトゥ、ギマールやガウディ風の鋳造装飾など数多のオマージュをゴシック幻想と世紀末デカダンの雰囲気で違和感なく統合した美的感性に惹きこまれた。

アニメ映像詩として名作であるように思う。
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