さとちゃん

青の帰り道のさとちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

青の帰り道(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

藤井道人監督作品特集で録画

田舎でつるんでた高校生男女7人。自分のやりたいこを東京でやる、上京する夢を持ってる者、特に何か考えてるわけじゃないけど、いつかでっかいことすると考えてる者、医者になるために受験続けながら、歌で上京する友にあとからついていこうと頑張る者、親から愛を受けてないと感じ、上京する者、大学進学する者、できちゃった婚で田舎に残って過ごす者…色んな境遇を抱える若者たちの、大人になるまでの過程を描いた作品。

最初に若者の自殺率の急増について話題が出てくるから、この後誰かが…って示唆されてて、案の定

大人になると自分のことで精一杯、毎日自分の夢と現実に葛藤して、やりたくもないことをやらされ、周りに置いて行かれていることに焦りを感じて、自分の良くない言動を正当化したり、、苦しいことばかり。世間は思っていたよりも甘くない。
そんな時、自分の人生から脱線してしまう人もいる。挫けたときに、自分の力で立っていられなくなったときに、支えられるのは仲間や親、周りの人なんだろうと思う。
大人になると、自分のことぜ精一杯で、仲間のことを気にかけてなんかいられないかもしれない。でも、あの時こうしていれば…はもう取り返しがつかない。起こってしまったことは受け止めて進んでいくしかない、生きていくしかないんだ。

お葬式のシーンは刺さるものがあったな…

若者が大人になる過程で衝突する様々な問題を乗り越えようともがき、抱く感情。焦燥感や葛藤無力感、理不尽…社会を生きるということは、学生時代にくだらないことでも仲間と一緒なら笑い合えていたようにはうまくいかない。そんな時を支えてくれるものはなんなのか。

苦しい。いいこともあれば、失敗ばかりの日もある。というか失敗の方が多いのかもしれない。生きるのは難しくて、苦しいね。

監督からの、社会に出ていく若者へのメッセージなのかなって印象。
いい作品だとは思うんだけど…なんか惜しい感じがする。私はこういう感じの作品好き
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