とも

青の帰り道のとものレビュー・感想・評価

青の帰り道(2018年製作の映画)
4.8
爽やかでどこか懐かしさを感じるノスタルジックなポスターからは想像出来ない、若者たちが社会の中で理想と現実の差に苦しみ、もがきながら生きていくストーリーでなかなか衝撃的。

「もしもあの時こうしていたら」と言う「たられば」がこの作品にはたくさん詰まっており、それは現実の人生も同じなんだな〜と我が身を振り返ってしまった。どんなに後悔しても戻れないし、どんなにつらくても生きていかなきゃならないと言う現実を突きつけられた気がする。でもそれは決して悪い意味ではなく、その現実の中でどうやって生きていくのか、どうやって失敗を今後に活かしていくのかを改めて考える良いきっかけになりました。

「あの時に戻れたら…なんて思わなくて良い人生を送ってほしい」とは主演真野恵里菜さんの言葉ですが、作品観賞後にはまさにこの映画はそういった事を伝えているのだと思います。それでいてそれらは押し付けがましいポジティブさではなく、作品を観た人たちが自主的に前向きになろうと思えるような作品でした。

公開館は少ないけれど、沢山の方に観て欲しい作品です。
とも

とも