えんどぅー

青の帰り道のえんどぅーのレビュー・感想・評価

青の帰り道(2018年製作の映画)
4.0
「何でも話してね。昔みたいに」

劇中で一番グッときたの、最後じゃなくてこのセリフなんだよな。
ずっと続くと思っていた時間が終わる。
同時に始まる新たな生活
地元に残る者。東京へ飛び出す者。
環境が変わる
周りの人間も変わる

置いていかれたくなくて、追いつきたくて、今の自分を現実だと認めたくないあまり、誰かを傷つけてしまう愚かさ。
歳を重ねることの怖さ。
誰もが感じる焦りと葛藤がチクチクと、確かな傷みを伴って伝わってくる。

変化することと前に進むこととは必ずしもイコールではない。
けれども、がむしゃらに変わりたい変わらなきゃいけないという考えが刷り込まれた中で、これまで育まれてきた絆が姿形を変えずに存在してくれること。
そのありがたみがあの一言に詰まってて泣きそうになったな、、
変わらないものの尊さを圧倒的なリアリティを以って映し出す青春群像劇。
一度製作中止になったけど、出演者スタッフたちの熱意によってようやく完成にこぎつけただけあってパワーがあった。
観れてよかったです
えんどぅー

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