Tatsu

HUNT/餌 ハント・エサのTatsuのレビュー・感想・評価

HUNT/餌 ハント・エサ(2016年製作の映画)
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2年前のアトロクで三宅隆太が年間ベストに推していたやつ。ちゃんと面白いアニマルホラーであり、活劇エンタメになっていた。見た人みんなが言うように、路面電車の惨劇の素晴らしさは、少女の声から切り返しで既にいるライオンにカットが変わり、怖い上に的確。なかなか出てこず、カットが変わればそこにいる、不気味な存在としてのライオンが捉えられている。滑り台を降りた子供と向かい合わせになるライオンの絵図は、その巨大さの捉え方により絶望感が溢れているし、低予算ながら、作り手が思った以上に絵が撮れてる感が出ている。車椅子ハンターのキャラクター性は、レストランで急に発泡してしまうほど不安定かつ破天荒で、型にはまらないが、プロットにはしっかりキャラ性をはめ込んでいく的確さ。街の中で夜現れ人々を殺すというところは、従来の殺人鬼映画を見ているかのよう。潔いくらいのCG感漂うライオン自体もよく出来ている。
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