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オーケストラ・クラスのWILDatHEARTのレビュー・感想・評価

オーケストラ・クラス(2017年製作の映画)
4.0
『オーケストラが象徴する共生社会』


想像でしかないのだが、移民社会であるフランスが抱える現実はこの映画で描かれているよりも遥かに過酷で苛烈なものなんだろう。

でも、だからこそ、肌の色や信仰や民族性の違いを越えて「国民」としての連帯を実現することがあながちファンタジーではないと感じさせてくれるこのような映画が社会には必要なのであり、バックグラウンドの全く異なる子供たちひとりひとりに重要なパートがあるオーケストラは、ハーモニー(調和)を奏でる共生社会の象徴として非常に効果的に描かれていたと思う。


そして、いつだって美しい音楽は、そういった美しい理想を希求するエネルギーを与えてくれる。
これが、我々が音楽映画を観る理由だ。


この映画の他にも「ブラス!」「オーケストラ!」「セッション」「ボヘミアン・ラプソディ」「スウィングガールズ」・・・ライブ・コンサートで最後を締めくくる音楽映画はどれもみんな素敵だな。
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