おかしい。クレジットを見てたのにどこにも「Directed by Michael Bay」の文字が見つからなかったんですよ。
マーク・ウォールバーグ、イコ・ウワイス共演で送るエスピオナージノンストップアクションスリラー(長い)。醸し出す雰囲気はまさに13時間×ザ・レイドです。その中身の濃さに対して尺が短めだなと感じました。とにかく何もかもが目まぐるしいんですね。バッドボーイズ2並みに目まぐるしいんですよ(火薬的な意味で)。しかもバッドボーイズ並みにCワードが終始飛び交っていました。登場人物に誰一人ロクな人間がいないんですよ。出てくる人間は必ず何かにつけて罵っていたんじゃないでしょうか。とんでもない脚本だ。ピーター・バーグ、久々に実録映画から抜け出して、なんか撮ったと思いきやこれですよ。実は現場で仕切ってたのはピーター・バーグのマスクを被ったマイケル・ベイだったのでは、と思わんばかりに「強烈」な一本でした。
アクションは主に銃撃戦から近接格闘含め、流石な仕事ぶりでございました。ただ、惜しむらくはカメラワークが少し雑な箇所が目に付いたことでしょうか。実はこれも「目まぐるしい」演出の一環と捉えられるのかもしれませんが。ただ、ラストは良くも悪くも面食らう締め方でした。流石ピーター・バーグ、一筋縄ではいきません。この作品に込められたメッセージも深く込められていました。劇中の台詞を借りるならば「戦場の外の戦争」が起こるようになった21世紀だからこそ描けるリアルなアクションに仕上がっています。最後にガツンときます。
正直、本作は一本の映画というよりは、正に洋ドラのパイロット版を観たような感覚を覚えました。どうやらモロにそんな構想が練られている最中なようです。個人的にも続きをミニTVシリーズとかで是非観たいです。
さあ君も明日から手首にゴムを巻いてパッチンだ！
