ダイセロス森本

おとなの恋は、まわり道のダイセロス森本のレビュー・感想・評価

おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)
4.6
素朴で楽しい、おとなの映画。エスカルゴとフォカッチャ、赤ワインを片手に見たい一作。会話劇で特別何かが起きるわけではない、結婚式という大きなイベントをよそに繰り広げられる、邦題の言葉を借りれば”まわり道”な映画。

とても可愛らしくて、第2のウディ・アレンっぽい作り方。
毒舌リンジーと、偏屈でテレビに向かって「それちがう」とか言ういわゆる中年おじさんフランクの可愛い恋がたまらない。
最初はふたりともお互いを良いとも思ってなくて、むしろ嫌いで早く離れたいのに、飛行機の席は隣だし、送迎の車は一台だし、ホテルの部屋は隣…っていうか繋がってるし!。きっと偶然じゃないこのすべての出来事に、話す機会も増える2人は段々と距離を縮めていく。

途中でピューマ出てきたり、突然変なことしたり、とっても不格好な2人なのに、愛らしい。きっと平凡で当たり前だけど、誰もが経験したい恋愛かもしれない。

想像外の野外セックスにびっくりするけど全然エロくならないのはずっと喋ってるからだな。これもまた良い演出。野原。

とってもかわいい。

会話が本当にかわいくて、のびのびしているので、窮屈な生活をしている人たちにはとっても癒しになるかもしれない。窮屈じゃなくても、これは生きている間に必要な要素がつまった映画かな。