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おとなの恋は、まわり道のJIZEのレビュー・感想・評価

おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)
2.8
主演キアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーの4度目の競演が作品最大の見所だと公言できるほど他の魅せ場がほぼない。おもに空港や旅先,宿泊地など何パターンか絵変わりがあるワンシチュエーションの緩い体裁を維持しつつも性格がひねくれた売れ残り男女の冷め切ったその行末をまざまざと見せられる。主演二人の会話劇でここまで場面を牽引できる手腕が逆に云えば恐れ入る。草原でキアヌが野生の動物一匹に対して奇声を発してオドオドしながら対峙するくだりが本編の内容的には最大のピークでした。

相手の言葉通りに受け取れずいちゃもんを付けて跳ね返す感じとか拗らせ系の大人が観れば痛いほど刺さる作品じゃないか。さすがに草原で血迷ってSEXする描写は絵面的にもきつく軽く引きました。100歩譲って二人の不器用さが愛しくなる作品だとしても重要なそのドラマ性もなかなか垣間見えず俳優二人の目的のないドキュメンタリ映像を永遠に観せられてる感覚にならなくもない。最初から最後まで緩急がなく会話劇も起伏なく一定なのでどこを面白おかしく観れば正解なのか分からない映画だった。
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