コマミー

おとなの恋は、まわり道のコマミーのレビュー・感想・評価

おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)
3.6
【気の合わない二人だけど】

こちらはなかなか面白い。リチャード・リンクレイターの「ビフォア」シリーズを思わせる構造の作品であるからだ。

だが、あの二人に比べると、最初から最後まで「素っ気ない」感じが続くカップルであった。
キアヌが演じる「フランク」は、複雑な家庭事情で育ったのか、屁理屈ばっかたれる、いわゆる[ひねくれもの]な男である。ウィノナ演じる「リンジー」は、美人なのだが、言葉にちょくちょく棘がある[毒舌女]である。二人は偶然同じ飛行機に乗り(嫌々ながら)、フランクの[異父弟の結婚式]に出席するが、二人共にそいつの事が嫌いで、おまけに仕組まれたかのように、隣り合わせの部屋・式場の席にされて、もっと気持ちがテイクダウン…。
[独身]であるがゆえに、良いことがあまりない二人は、どうゆうふうに惹かれ合うのかを描いているのだ。

基本、主人公の[二人に焦点が当てられ]、キアヌとウィノナが約80分間の作品の中で、[愚痴]を交えながら会話をするシーンが続く。いろいろと「ビフォア」シリーズと被る所は多いのだが、[会話劇]であるこの作品の中で、二人共になかなかキャラがたっていて、クスッと笑えるシーンも多かった。

最初はとてもじゃないが、二人の会話は噛み合わないのだが、だんだんお互いの[愚痴や本音を重ねる]度に、惹かれ合っていくのだと思うと、すんなりと恋に落ちるような一般的なラブストーリーよりも、見応えがあるのではないだろうか…。


二人の共演も含めて、それがお得のような気がしました………。
コマミー

コマミー