Anna

ランガスタラムのAnnaのネタバレレビュー・内容・結末

ランガスタラム(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

とにかく音楽が好き。最近流行りの曲とは違う、電子音とかシティ感(?)を一切感じないのが逆に好きになる。大地の雄大さと自然の広大さが感じられるリズム。笛の音。エネルギッシュなボーカル。

俺たちゃ革でできた人形さ、みたいな世知辛いことをノッリノリな爆音に乗せて楽しく踊っちゃうのがインド映画だなぁ。なぜだかさらに切なくなる。そうやって負の感情を紛らわせるしかないんだって感じがして。

ずっと難聴なのをあまり人に伝えずにあえて聞き流せることは聞き流して飄々と生きてきた主人公が、兄の死のあと補聴器をちゃんと付けて自分から難聴だと言って真剣に全てを聞き入れようとするようになった変化がじんわり心にきた。

個人的にもう少しラストあたりの"解決感"が欲しかったけど、でもそれでリアルさが増していて良かったのかも。

字幕も良かった。RRRのときも思ったけど、歌の歌詞の"あっちとこっち"対比するところとか、ひとつひとつの言葉が詩的なところとかが好き。日本の歌では聞かない言葉が並んでるから美しいと感じるというのはあると思うけど、インドに根付いてる神や慣習のこと、自然のことを歌詞にもりこむスタイルいいな。

あとやっぱりラムチャランさんの表情管理が良き。
Anna

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