親子や夫婦、親友など、とても近しい間柄において、自分が相手の秘密の一面を知ってしまったときの衝撃は、日常の中で最もサスペンスな出来事の一つではないだろうか。
本作を観て、“他者に自分の何を公開、隠蔽するか”を表す心理学のモデル「ジョハリの窓」の一つ「秘密の窓」(自分は知っているが他者が知らない領域)を思い出した。
本来、この「秘密の窓」は、当人が内なる心に収めておくべきものなのだろうけど、インターネットが登場してから、隠し場所 (捌け口ともいえる)はオンライン上になってきているのだな、と思った。
まさに画面 (ウインドウ)=窓だ。
作品がPCやスマホの画面で完結しているのが、まるで人間の秘めたる世界はすべてウインドウ内にあるよね、と言い切っているようだった。