低予算アイディア映画の中でも最高の出来。凄すぎて笑った。
PCとは思い出の宝箱であり、闇の隠し場所でもある。そこに残されたあらゆる人生の軌跡を追う。
他人にも覗ける脳内でもあり、共有されることも考えると、哲学レベルでも面白い題材。
娘がいるので、他人事ではなくハラハラしてしまう。思春期の娘をどう育てたら良いのか参考になった。
本音、嘘、建前、打ち込まれる文字、消される文字、全てに意味がある。そこから真理が浮かび上がるという余韻が凄まじい。現代の新たなるワビサビが発見されたかのよう。
台詞や文字にならない気持ち、カメラが映し出していないことを想像力で補うことは映画表現の極みだと思う。
そこでいくと、この作品は携帯電話やミニカメラの映像とPC画面だけで、そこに到達した全く新たな映画芸術。
コロナ後のリモートワークものとてしも歴史に残るであろう金字塔でした。