是枝監督得意の家族映画フレンチ編。
おそらくは自身と被るかつての大女優役は初めてであろうカトリーヌ・ドヌーヴが、出ずっぱりで堂々の主演。娘役にジュリエット・ピノシュ、その旦那役でイーサン・ホークとなかなか豪華な顔ぶれ。
高名なアーティストの母親と一般人の娘の組み合わせというと、ベルイマン監督のイングリッド・ハーグマン主演の『秋のソナタ』を思い出す。
本作では母と娘が本音をさらけ出して対決をする事もなく、最後はハッピーエンド。登場人物に悪人が一人もいないファンタジーのような話で、少し物足りなさを感じた。
最近の出演作ではこのご時世のせいで控えていたのか、ヘビースモーカーで有名なドヌーヴがスパスパ吸うシーンを久しぶりに見て嬉しかった。太っても相変わらずの美人だけど、シミが沢山の腕を見るとやはり老人になったという印象だなぁ…
