かすたん

ゴーストライダーのかすたんのレビュー・感想・評価

ゴーストライダー(2007年製作の映画)
2.5
マーベルヒーローのアクションもの。悪魔に魂を売った主人公がゴースト・ライダーとして悪を倒してゆく。

何よりもまずはヒロインの不快さがすごい。この頃のアメリカ大作映画にありがちではあるのだが、とにかく自分の都合しか考えていないし、主人公の言い分はまったく聞かない、そのうえ次に登場するシーンでは媚薬でも打たれたのかと見まがうほどに媚び始め、主人公や仲間たちの大願を邪魔し、不合理な行動を取っては敵に捕らえられ、最後に幸せなキスをするためだけに生まれてきた障害物&トロフィーでしかない不愉快装置だ。ニコラス・ケイジ演じる主人公の動機や暴走、最後の決意までの経過も見えづらいが、それが清涼剤に覚えるほどの意味不明な言動が場を荒らす。ヒロインこそが最大の障壁と言って過言ではないだろう。

ゴースト・ライダーの格好良さはなかなかのもの。決めポーズや決め台詞、基本的にプロレスじみた戦い方、勝ち目のなさそうな場面での機転、そして安定の決め台詞といった、時代劇にも通じる爽快感がある。また、そもそものビジュアルが少年心をくすぐるのもいい。もう少しゴースト・ライダーの見せ場が欲しかったところだが、それなりに満足できるだろう。

素材がいいだけに不純物の多さや見せ場の少なさがもったいない。現在のMCUが制作していれば化けるだけのポテンシャルは充分にあるはず。
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