酉

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~の酉のネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

・総じて私の読解力に問題があり、バカの解釈間違いオンパレードになってる可能性5億パーセントなのでご了承ください
・原作未読、吹奏楽経験者の私情入りまくり
・クソ長い 4000字くらいある
・4月21日 修正


そんな感想、↓↓以下より↓↓




★結論
【誓いのフィナーレ】は【響けユーフォニアムシリーズの通過点】。



・率直な感想「今までの中で一番よくなかった…、、、 」



・ざっくり言うと
【黄前久美子、去年1年で悟り開きすぎて周りに起きた事件を秒で解決しすぎでは… 】

「今回の久美子は誓いのフィナーレ前と後であまり成長が感じられていない」、だから今あまり腑に落ちていないのかも。
1期1話の初めから考えると恐ろしく成長してる、あの頃の久美子には言えないことバンバン言えるようになってるから【響けユーフォニアムシリーズ】としては感動があるけど、
ただ通過点を描くのに100分の劇場版ってのもどうなんだ、フィナーレとして独立した成長は奏くらいでは?少し弱くないか?という疑問は残る。


→細かく言うと
・ストーリーって大抵、「最初は未熟だった主人公が、話の中で起きるあーだこーだを通じて成長する」もので 例にして一番わかりやすいのがあすか先輩を説得する久美子の話なんですけど
【「傷つくのも傷つけるのも怖いからなあなあにして安全な場所から見守ってばかり」だった久美子→大好きなお姉ちゃんの家出エピソード→「諦めるのは最後までいっぱい頑張ってからにしてください!」と泣きながらあすか先輩を説得するまでに】
お姉ちゃんとのエピソードがめちゃくちゃ効いて、まぁこれが大号泣なワケですよ…。

でも今回の久美子の「頑張るのは絶対無駄じゃない」という主張、「誓いのフィナーレ内でのそれまでの流れを受けてそういう風に思うようになった」というよりは「去年一年(1,2期)でそう思った」感が結構強かったように感じて、
言い方を変えると「ストーリー開始時点でその答えを持っていそう」というところでした。実質後輩たちがめんどくさい一面ボンボン出してきても結構速攻で拾ってあげて、助け舟出してあげて、あげく「黄前相談所」扱いされてるし。


・1年を100分でやってるからかな〜〜り薄味に感じる、もうこればっかりは仕方ないとおもうんですが。
劇場版第1作のときも同じ感覚(薄味)になったけど、あのときはテレビシリーズの脳内補填が効いたのでそんなに気にならなかった


・本当にクソ生意気で申し訳ないんだけど奏ちゃんと夏紀先輩が喧嘩するシーン、藤村さんの演技と台詞がしっくりこなくてまったく没入できなかった…花田さんの脚本ってユーフォの世界観と合ってるし今まで何度も感動してきたんだけど、今日の私とは相性悪かった…夏紀先輩の台詞全然頭に入ってこんかった


・たぶん「100分でやれる内容ではなかった」のではないかと…
さくさく話を展開させるために一個一個のスピードが半端じゃないので「はいこの事件終わり!ハイ次!」感がすごい なので一個一個の山が全部低く感じた


・というかまず冒頭の久美子と秀一、時間軸がわからなくて「1年の冬」なのか「2年の冬」なのか。てっきり「これは未来のシーン(2年の冬)で、映画でストーリーが進むにつれこのシーンに追いつきます」タイプの導入かと思ったら あれ?ストラップもうスマホについてるやん!夏祭り一緒に行ってるやん!!!!ちゅーしようとしよるやん!!!!!!えぇ!?!ピン留め返すやん!?!!!?!ってなって大慌て


・秀一と久美子のエピソード、石原監督がやりたかったのはめちゃ分かるんだけど、このやりとりがあった上で久美子に何か変化が訪れたのか全く分からなかった
→「これからなんかあるんやで 伏線伏線 次やるで」なのか。今回の「一旦距離を置く」のは通過点というか、今は「部活も恋愛も進路も中途半端」と言ってる久美子が秀一とヨリを戻せるようになった時にこのエピソードが効いてくるのかな、これも未来への伏線の一つなのかなとも思いました。
あと他の方の感想読んでると「スーパー鈍感女だったのにだいぶ意思疎通取れてるから成長はしてる」というご意見があり、ふむなるほど とは思った。


・美玲ちゃんの言いたいこと鬼分かるけど、本人の態度に問題あるように見えすぎて「いやでもお前が悪いやん?」ってならざるを得ず、ただのワガママ一年生にしか見えなかった
「これ以上私ここにいると迷惑なんで…」って、いやこんな本番直前に楽器置いて逃げるのが何よりも迷惑だとは思わいでか?


・という粗が気になり始めるともうツッコミが止まらない
今までユーフォに野暮なツッコミするの絶対やめよう(例:全国狙ってるというのに夏休みの練習、超明るい時間に帰りすぎ等)、これはエンタメだ!と決めてきたのだけど
いや〜〜!マーチング絶対ヒールでやるの無理でしょ!男子へそ出しなの今時親から苦情くるでしょ!となり始める


・かべちゃん先輩とはなんだったんだ?別にあのエピソードいらんかったやろ?って思ってたんですけど、
オーディションに落ちた葉月も含めて「頑張っても報われなかった人たち」の存在として描かれていてのかなと気づきました。
それがあってからの、久美子の「それは絶対無駄じゃない!」でしょうか。


・そもそもかべ先輩に対してあまり情が移らなかった。突然「わたしは奏者やめます」って言われましても、いや全員の前で理由を言えよ。私だったら理由も言わずに奏者やめてみんなのサポーターぶる部員なんて、超腹立つんだけど…(心のキャパシティが狭い)


・というかかべ先輩、エンドロールに名前さえ載せてもらってないじゃん…1期→2期にかけてのみぞれレベルで大躍進したというのに…突然ついた?キャストさんの割に演技上手だなと思ってたら田所あずささんだったんですね…報われてなさすぎ…


・ユーフォの演奏シーンの醍醐味って「あ〜ここのフレーズ、あんなエピソードあったよね〜〜!」みたいな、まるで自分も北宇治の部員になったみたいに 演奏と思い出をみんなと一緒に伴走することのできるアツさみたいなのがあると思うんですけど、
それがほとんどない…どのフレーズにも思い出がない…強いて言えばリズと青い鳥で得た莫大な感情くらい…みぞれと希美が映るたび鳥肌ではあった…
テレビシリーズ1,2期で起きる事件(オーディション騒動、のぞみぞれ問題、あすか先輩退部騒動)は大抵部内全体を巻き込んでの問題だったから濃さも凄かったように感じたけど、今回起きたトラブルほぼ全部久美子の周りの問題だったから部員一人一人の表情がライトに感じてしまう 気のせいか去年の関西大会よりも「寄り」の画が少なかったような。


・石原監督相変わらずカメラ回すの大好き



・「頑張っても無駄」と思っていた奏が関西落ちして「悔しくて死にそう」、と思えたところから「さぁこれからだね」という成長を見れたということに気づく。
これからの彼女(ニアリーイコール久美子三年生編)を見たくなったなと思いました。


・あれこれ言ってるけど「絶対無駄じゃない」という久美子にはシンプルにグッときました。でもいつもは大号泣のところで涙一滴も流れなかった。ユーフォ関連の映画で泣かなかったの初めてだ…


・普通に全国狙えるレベルの学校が関西で落ちたっていうのに明るっっっ!!!さらっと終わったな!!!!
中3の久美子みたいに「ほぼ確実に次の大会狙えないと分かってて過ごしてた」ならまぁさほど悔しくないだろうけど去年全国行ったバンドとは思えない爽やかさ!!!!
二期で南中がダッタン人で府大会落ちした時のバス内のシーンがあると思いますが、ほとんどあれが正解じゃないっすかね?!

優子先輩立ち直り早っ!!!優子先輩の性格から考えてもっと死ぬほど悔しがって引きずると思うんだけどわたしの解釈違いか〜〜!!ごめんごめん!!
でも中高連続で3年で全国行けなかった人間ならもっと悔しがっていいんやで!?強がるな!!?!!?
てか三年生全然泣いてないやん!わたしも全国行けなかった経験あるけど普通に次の日まで引きずったぞ!?!!?


・まぁでも残り時間的にここで終わるしかないよね!!(本当にクソ感想)


・久美子部長か。これは「頼む久美子三年生編やらせてくれ」という製作陣の投げた次への布石ですね。
お願いだから久美子三年生編はテレビシリーズで頼む…。


・てか月永求なんだったん!?土屋神葉さん可愛そうなレベルで存在がストーリーに影響なかったな!?私の持ってる情報【お父さん?おじいちゃん?がすごい人】【川島緑輝信者】くらいなんだけど!!
源ちゃん先生の学校が全国出てたからたぶんその辺で云々があるのだと思うけど原作を読めってことですかね
持て余してる感半端ない。パンフ読んでたらキャラとして男の子としてすごい魅力を感じたのに、ほぼ何の役にも立たず、もったいない。
でもそれはサファイア川島にも通じるところがある(キャラとして魅力強すぎるのにそんなにストーリーに関わってこないところ)ので、憧れのみどり先輩と同じで良かったな!ということにしておく。


・私だったら部長はサファイア川島にやってほしい


・ていうか他の方のネタバレでちらっと拝見したけど、「久美子部長になった」以外にも結構次への伏線が張られてたんですね。
あすか先輩のポストカード(原作未読なので何のことかはわかりませんが)、中途半端に終わった久美子の進路の話、その話をしたお父さんとの帰り道(これも何のことかはわからないけどそう書いてる方がいたので)。


・もう石原監督次やる気まんまんじゃないですか。
でも正直、万が一ここで本当にフィナーレになってしまったらどうするんだ?というところもあり。ここで終わったら秀一とのエピソードも入れた意味がなくなってしまうというか、「次ありき」が否めないというのはどうなのか…
いやいや、ファンとしてそんなこと言ってはだめですね。石原監督のユーフォへの愛情、「絶対ここで終わらせない」という強い意志の表れですね。


・周りのツイートは絶賛ばかりなので多分本当に私の読解力に問題があるんだと思う。 悔しい。
だって今まであれだけ感動をもらえたユーフォにこんなに感動できないことがありますでしょうか。
このままでは私も終われないし、次やってほしいので、予習も含めてもう一回観に行くかな!
酉