ろく

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~のろくのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます


テレビシリーズ1期、2期、リズと青い鳥も楽しく拝見してきたファンなのに、やっと本作を鑑賞。

原作はアニメシリーズ1期分のみしか読めてないので、基本憶測でものを言います←



まず本作、詰め込み感はどうしたって否めないのが残念なところだけど、それを補って余りある内容と演出、流石だなと。京アニさんかっけえっす。

久美子 3年生編の制作決定が発表されたあとの初見鑑賞だったので、「誓いのフィナーレ」と言いつつも、『これで終わりなんだよね…』という気持ちにはならずに鑑賞できたのも気持ちに余裕があって喪失感は少なめ。

でも、じゃあ何が「誓いのフィナーレ」なんだろうと思った時に感じたのが、冒頭とエンドロール明けの「響けユーフォニアム」の演奏。
久美子があすか先輩から受け取った曲から2年目が始まり、また3年目も始まるという描写は〝誓い〟だよなぁって。

まだ魔法のチケットのこともよく分からないし、回収してくれるんだろうか。あすか先輩の家か大学までのチケットなのかな。ユーフォの良いところっていろんな関係性を描いてるところで、あすか先輩との関係は麗奈とはまた違う種類に特別だから、また2人の絡みが見たいところ。

そしてなんと言っても本作は新1年生が主役だよね、さつきちゃんと求くん(やっぱり自然と名前呼びにしてしまう)は尺の都合上フューチャー少なめだったけど、、、久石奏ですよ!!!
いい感じに性格悪い!最高か!?ニヤニヤする性格の悪さ!良いね!←
でもそういう処世術にならざるを得なかったあの子に、また久美子が「でも奏ちゃんは頑張ってきたんでしょ」って言うところで泣いちゃう。認められたかったんだよね、きっと。
関西大会終わりの「やっぱり何にもならなかったじゃないですか…」からの「悔しくて死にそうです」が聞けてよかった。
久美子が言う〝私の始まり〟が中学最後の麗奈が言った「悔しくて死にそう」なら、奏ちゃんの始まりがここなんだろうなって。

美玲ちゃんも奏とは違う理由で自分を認めてもらえなかった過去があって、人間関係に不器用な自分と、器用なさつきちゃんどっちも腹ただしくて苦しかったんだけど、素直になって楽になって良かった。自分で勝手に壁作っちゃってるやつあるある。自分が思ってるほど、周りは気にしてなかったり、認めてくれてたりするねんな、、とくに北宇治の聖人集団低音パートとか良い人しかいないから大丈夫、うん。来年はぜひ葉月と吹いてほしい。


あと、新3年組のメイン4人が大好きなので、リズと青い鳥の演奏を劇場でじっくり聴けただけで1500円くらいの価値を感じた。みぞれと希美のソロパートのところでポロポロ泣いてまう。360度舐め回すようにみぞれ映してくるの狙ってるとしか笑

優子と夏紀の部長副部長組も最高に良き。みんなの前では「なにお通夜みたいな顔してんの?私達は最高の演奏をした!来年はもっと良くなる!」って鼓舞するところは頼れる部長だったけど、見えないところで泣き崩れるのもまた部長だったし、、それをやっぱりしっかりと支える夏紀っていう関係性が好き(はぁー…尺がもっと欲しかった)

夏紀と言えば、奏に「下手な先輩ほど罪な存在はない」とまで言い捨てられたのにハッピーアイスクリームするまで関係が修復あたり聖人過ぎでは??やっぱり人間が出木杉君だよ…


あ、あと秀一くんがめっちゃ報われててびっくりした!おめでとう秀一!←
いろいろ部活が終わるまでお預けになっちゃったけど、きっとふたりはうまく付き合っていくだろうし、ホント良かったね。

でも、私がゾクッとしたシーンは大吉山での「なんか吹いてよ」「いいよ」の空気感だった…やっぱりここふたりは紛うことなき〝特別〟なのは一貫して変わらないなー。ずっと音楽で繋がってて欲しい。

本作は原作読んでから取りこぼし回収にまた観たい。


でも黄前部長の3年生編はテレビシリーズでじっくり描いて欲しいな。映画1本は尺が足りな過ぎる、、お願い偉い人ッッ
ろく

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