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戦慄の絆のmimicotのレビュー・感想・評価

戦慄の絆(1988年製作の映画)
3.8
1人では決して生きられない
シンクロしようとする双子の
"狂気"が痛々しい

実際に起きた奇妙な事件を基にしたデビッド・クローネンバーグ監督の作品

オープニングで映し出される、奇々怪々な手術器具や、子宮の中で眠る双子の胎児のデッサン。その狂気的な美しさが、その後始まる物語のただならぬ禍々しさを想像させた。

見た目は瓜二つ、性格は正反対の一卵性双生児の兄弟。
足りないところを補い合い、全てを共有する様子は、一心同体まるで2人で1人のようだった。
クレジットを見るまで本物の双子かと。
性格の異なる兄弟を憑依的に演じるジェレミー・アイアンズが凄い。

医者のみぞ知る、美し過ぎる臓器、芸術的な臓器。
そんな惚れ惚れするような臓器を持つ人がいるんだ...
婦人科医の兄弟が魅せられた患者は、芸術的な子宮を持つ女優だった。
しかし彼女との出会いが、双子の同一性を崩していくことに...

エイリアンみたいな手術器具
血の色みたいな手術着...
悪魔のオペが始まるような世界観にはゾクゾクしたーー

不気味でグロテスク、不快でありながら美しい。
忘れられない作品になりそう!


 サマータイムブルースさん
  *:゚୨୧ありがとう୨୧*:゚
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