このレビューはネタバレを含みます
親と子、どちらの立場にも立って観ることができた。これはドラッグ依存を描いているが普遍的な親子の物語としても受け止められると思う。
子の立場からすれば、ドラッグだから凶悪だけど、あれは思春期の自暴自棄な自傷行為なんだと思う。正直自分にもそういう経験があり子の立場もわかる。
そして親としての立場もわかる。子供が知らない間に自分の知らない世界に行ってしまった戸惑い。これってドラッグとかじゃなく、どんな親でも経験するんじゃないかな?自分の娘もいつか自分だけで世界を作って俺の知らない所に行ってしまうのかな?とか想像した。
そしてこの映画が凄くいいなと思ったのは、人を助けることの困難さをちゃんと描いている点。親の無償の「すべて」の愛でも人を救うことがどれほど困難か。ただの綺麗事じゃないリアルがある。
正直ティモシーシャラメくんの演技を観たかったから観たってのはあるけど、スティーブカレルに持ってかれた。彼のあまり通らない声とか好きなんです。優しそうにボソボソ喋るのがいい。本当にいい役者だ!(笑)