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愛がなんだのsuiのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
5.0
愛、ではなく執着を描いた作品。
 
あるある、分かる分かる…と共感しそうになるのだけどテルコがすぐに共感の枠を飛び越えて行ってしまう。
え、そこまでするん?ってびっくりしたり、引いてしまうシーンもしばしば。すごいなぁ…

私はテルコのマグカップを届けてくれた同僚に共感した。ごく一般的な思考で、多数派の人。テルコのことを馬鹿だなと思ったり引いたりしつつも、素直に好きな人に全力な姿に少し羨ましい気持ちもある。でも、自分がそうなりたいとは思わない。テルコの事を馬鹿だなぁ、と思ってしまう所も共感。
 
男からの連絡待ちのために無駄に会社で時間潰したり、シャワー中でもすぐに電話に出たり、呼ばれればすぐに駆けつけたり。そういうのは誰に迷惑かけている訳でもないので本人が良ければ良い。
男とデートするために仕事サボったりとか、周囲に迷惑かてしまう事も、若い頃の恋愛にはありがちだと思う。でもどこかで気付いて大人にならないと、取り返しのつかない事になる。
その取り返しのつかない事になった人間がテルコ。
 
マモちゃんになりたい、という台詞は全く共感できなくて(´・ω・`)ふぁ?となった。
 
マモちゃんが像の飼育員になりたいと言った時に泣いてしまったテルコ。私はてっきり、マモちゃんに愛されていない事や、マモちゃんがコロコロと意見を変えてテキトーな事ばかり言うテキトーな人間だから2人の未来はないなって事に気付いて泣いたのだと思った。
 
涙を流すテルコを見て、わかるよその気持ち…と思っていたら「マモちゃんの33歳以降の未来には私も含まれている」と確信して嬉し泣きをしていた。
…………(´・ω・`)ふぁ⁉️
 
どこをどう解釈したらその考えに至るのか。
謎すぎるヾ(・ω・`;)ノすごいポジティブ‼️
私とは違う考え方をするキャラクターなんだなと強く感じたシーンのひとつ。だからってテルコの事を変とか嫌だと思った訳じゃないけど、そっか、そういう考え方にたどり着く人もいるのね、と驚いた。
 
そこからは驚きの連発。
若い頃の自分はメンヘラだったなぁー、あれは愛じゃなくて執着だったなぁーなんて反省してた時期もあったけど、テルコみてたら私の執着心なんて大した事なかったかもなと思った( ´∀`)ww

なんか良い感じにクズとストーカーが絡み合った相関図がもはや笑うしかない。本作だと、すみれさんポジションが1番カッコよく見えた。1番お友達になりたいタイプ。
 
ナカハラにも共感できたなぁ。
好きになるのを辞める、というのは痛いほどよく分かる。そして皮肉なことに、好きでいる事を辞められないテルコにはマモちゃんからのはっきりとした恋愛対象外宣言があり、諦めて引いたナカハラには葉子の方から歩み寄る。恋愛ってそんなもんだ。と思った(゚ω゚)
 
でも葉子の写真を本人の許可なく展示するのは良くないと思うよー(゚ω゚)テルコ、マモちゃん、すみれさんは許可取ったかもしれないけど、葉子さんは展示会やる事すら伝えてないんだから絶対無許可だよなぁ…と思ったw
 
マモちゃんに関しては、成田凌が好き過ぎて純粋にマモちゃんとして見れなかった。成田凌だから許す、成田凌だから可愛い、みたいな気持ちになってしまったよね。そういうのってあるよね。他の人が演じてたらきっとムカつくところもあったと思うよねー。
ま、そんなもんだ(゚ω゚)
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