いずみたつや

愛がなんだのいずみたつやのレビュー・感想・評価

愛がなんだ(2018年製作の映画)
4.4
口喧嘩をするある2人の「孤独で寂しくなるときってないの⁉︎」「あるに決まってんじゃん!」ってやりとりになんか甚く感動してしまって。

他者はどこまでいっても他者だから、その「本心」に触れる瞬間は、常に驚きや喜びやギョッとする感覚が詰まっているなと改めて思いました。

テルコってこれまでなら安易に”メンヘラ”という枠に押し込められそうなキャラだけど、まったくポジティブなのが新鮮でカッコよかったです。

見返りは求めず、感情にまっすぐで、綺麗事をよしとしない。でもそうなれない人を否定するわけではなく、恋で変わっていく人たちを飾らず描いた優しい映画でした。

「愛」という言葉がゲシュタルト崩壊してしまうようで、じんわり痛くてほんのり温かく、無様で不器用だけど人間らしさになんか救われた思いがする、不思議で唯一無二な感動がとても心に残っています。