ワンコ

銃のワンコのレビュー・感想・評価

(2018年製作の映画)
4.5
曖昧な線引き
僕たちは常に曖昧な線引きのエッジの上に立っている。
こんなやつ、殺しちゃえ。
こいつとやりたい。
こいつは、大切にしてやりたい。
大なり小なり、誰もが心の中に抑え込んでいる衝動だ。だが、その線引きは実は曖昧で、ロジックなんて無い。
圧倒的な力を手にする前後の自分も同じだ。
正義と思い込んでいても、圧倒的に感情が支配する。引鉄を引くか否かも同様だ。
そして、力を隠した理性が、ふと、衝動の引鉄を引くこともある、内側に隠れていた自分が現れて…。
そう、理性も、感情も、衝動も、実は線引きは曖昧なのだ。そんなアンバランスなものの上に立った正義も同じだ。
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