ランボー 96時間してからのホームアローンでスカイフォール篇
第1作目以降、どんどんストーリーが雑になっていって、ついに最終章はセルフパロディとパクリの集大成のようにも見えるが、中盤のあまりに酷くて悲しい展開にランボーらしさを見出だしてしまい、何だかんだ楽しんでしまった。
あまりにトランプ的だとして政治的に偏ってるからアメリカでは批判されたと聞いていたけど、単純に脚本が雑なだけだと思う。ランボーのせいで事態が悪化してるように見えるので彼の自業自得感が拭えない。そういうテーマでもあるのだろうけど、ボーンシリーズとか経て今の時代にあんな敵地の乗り込み方を観ても納得できん。
とりあえず凄い時代遅れなだけで、20年前に公開されていたら納得したはず。
ロッキーはリブートに成功したのにランボーは微妙なのは何故だろう。それは、ランボーそのものが忘れ去られ行くアメリカの歴史の闇だから。ベトナム戦争の加害者として生き残ったウィンターソルジャー達の苦しみも歴史の恥としてかき捨てられていったから。
ロッキーはアメリカの光でランボーは闇。ドブをさらって生きていく忘れ去られた老兵に居場所なんてない、って話なのでシリーズそのものまで寂しく消えていく。
でも最後に、どうせなら後一回だけやってランボーの死を描いて欲しい。古きアメリカの死を。それなら監督・脚本はウィンドリバーのテイラー・シェリダンでお願いしたい。
その時、ランボーの物語は第1作目以来、初めて本来の意味を取り戻すはず。
アメリカの死と再生、それを本作は描くべきだった。感動的なシリーズの回想エンディングよりも荘厳なエンドロールを見たい。そして第1作目のテーマソング「It's a Long Road」を流してくれたら、全てが一巡するはず。
そんな儚い夢を期待してます…