つるぎたけし

ランボー ラスト・ブラッドのつるぎたけしのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

前作で綺麗な終わり方をして、更にこれからどんな物語になるのか興味津々だったが、血の繋がりのない家族を守り奪還する作品になったのは、ある意味非常に無難な落とし所に思えた

ランボーが熱望していたに違いない家族の絆を漸く手に入れて平穏無事に暮らしていたのに、自身のかけがえのないものを奪われたのだから、あのような報復に出るのは至極当然に思う

実際に義理の娘を誘拐した男に対する尋問と言う名の拷問は凄まじい残酷描写だけど、作中最も溜飲が下がる瞬間でもあった

残念なのは人身売買組織のスケールが小さ過ぎる事で、実在のメキシコマフィアであるロス・セタスなどは人員が高度な訓練を受けた戦闘集団であり、ヘリコプターや装甲車まで所有する下手な国家顔負けの最新装備で武装している現実があるので、今回の敵対組織がどうしても弱小に見えてしまうし、一度組織に捕らえられたランボーが半殺しにあっただけで五体満足に見逃されているのも納得しがたいところ
そうしなければ物語が先に進んでいかないから仕方ないのかもしれないけど

それと、メキシコ国境が近過ぎに思える
日帰り旅行が可能なくらいなのは不自然かも
武器を簡単に持ち込めるのはメキシコ入国なら可能かもしれないけど、アメリカ入国時にあんな重火器を簡単に持ち込めるのは、いくらなんでもおかしい

このように不満もあるけど、アクションそのものは良質であり、スタローンも老体に鞭打って頑張っていると思う
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