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ザ・ミッドナイトマンのYSKのレビュー・感想・評価

ザ・ミッドナイトマン(2017年製作の映画)
3.4
紙に名前を書いて血をたらし木のドアに貼りつけロウソクに火をともし、深夜0時ちょうどにドアを22回ノックするとミッドナイトマンが殺しにやってくる、助かるためには3時33分までロウソクの火を消さないように逃げなければいけない
という「ミッドナイトマンゲーム」を祖母の家の屋根裏で見つけた主人公たちがうっかりはじめてしまい、祖母の家から一歩もでない割につっこみどころだけは非常に多いB級ホラー作品です

といいますか、上のあらすじだけで既におかしなところがありますよね
普通こういうゲームって、何かご褒美がありつつ失敗したら殺しにくるとか逃げ切ったら巨万の富を得るとか、最低でもアメとムチがあるはずなのにそういうものが一切ありません、ただ殺しにくるだけ笑
もちろんそんなゲームだと知っていたら誰もやるはずがないので、無茶苦茶なことをします
そう、ゲームマニュアルが途中で切れていたのでリスクの部分が読めなかったのです!

阿呆か!

そんなクソゲーをついうっかり始めてしまった主人公とボーイフレンド、認知症を患っている祖母に見つかり滅茶苦茶怒られます
ぶっちゃけこのおばあちゃんのほうがホラーです、かつてこのゲームで大事な人を亡くしながらも生き残ったためか大激怒、じゃあなぜそんなゲームを後生大事にとっておいたのかという疑問はありますよね、当然です
ついでにいいますと、このおばあちゃんはミッドナイトマンよりよっぽど恐いです、さすがリン・シェイおばあちゃん、Filmarksの作品ページで最初に名前が出るだけのことはあります

いきさつはともかくミッドナイトマンに命を狙われることになった2人の元に幼なじみが助けにきてくれます、都市伝説にも詳しいと豪語する彼女はまるで救世主然としていますが、早々にロウソクを消されてしまいます
しかし主人公らはそんな彼女を助けようとする気配を微塵も感じさせずに思い出話に耽りあげくイチャイチャしはじめます、なんて可哀想な幼なじみ!
そこへ祖母の主治医が訪ねてきます、彼もゲームに参加こそしていなかったもののミッドナイトマンについては詳しいようで、幼なじみの話を聞いて一言「ケリーには前菜になってもらおう、我々はその間にこの忌まわしいゲームを終わらせるんだ」とんだクソ野郎どもだな!

そしてこのミッドナイトマンも大概クソ野郎でして、ミッドナイトマンゲームにはロウソクを消して10秒以内に再点灯しなければ殺されるの他に、塩で書いた円の中にいれば手を出されないルールがありますが、先ほどロウソクが消えたため円の中で待つ幼なじみの前に現れたミッドナイトマンはなんと水をかけて円を消そうとしてきます!近くにあった植木鉢をひっくり返して土の山で防波堤を作った幼なじみ、するとミッドナイトマンはバケツ一杯の水を持ってきて直接ぶっかける荒業!

阿呆か!

とにかくですね、やたらテンションが高いリン・シェイおばあちゃんと、何の打算もない善意のみで助けにきてくれた幼なじみの不幸、可哀想とか逃げ延びてくれではなくて「お前が死ね」という感想しか残らない主人公たちと、途中からミッドナイトマンがどうでもよくなってくる作品でした

てっきりU-NEXTのサムネに映っていたウサギが殺しにくると思っていたのになあ
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