りんたろう

THE GUILTY/ギルティのりんたろうのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
4.1
ワンシチュエーションサスペンス。
完全にひとつの空間で音を頼りに物語が推進していく。最初はこれで持つのかな、と心配に思ったが、どんどん頭が電話をするときのようなモードに切り替わっていく。そして回線での会話劇がもはや普通に感じられていくとともに、自分の想像と予測が加速していく。次はどう来るのか、どんな手を打とうか、主人公と一緒に考えてしまう。
物語が明らかになるにつれて、過去の台詞に新しい意味が加わっていく。
危険なシーン、驚かせるような映像は画面上にはない。それでも怖い映画を観るときのように顔をしかめ、目を細めて観てしまう。
ワンシチュエーションに刺激的な体験が詰まった良い映画。ハリウッドリメイク決定とあるが、リメイクされる頃には有名になっていて、知らない状態で観るという貴重な体験ができなくなってしまうはずなので、いま映画館で観るべき映画だと思う。