からあげどん

THE GUILTY/ギルティのからあげどんのレビュー・感想・評価

THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)
3.7
んー……? 悪い映画ではなかった。なんかの理由で不遇な場所に配属され、人生煮詰まった感じの主人公が、緊急電話を受け取って、電話先の女性は誘拐されている最中で……というもの。主人公は電話オペレーターだから、そこから事件に関わるしかない。とにかく主人公のイライラ感が、電話越しでしか事件に関われないというもどかしさと相まって、すごく前のめりになれた。だが……。正直、予告で煽られ過ぎかな……。この手の最高傑作は多分、十二人の怒れる男なんだろうけど、あっちは論理のみで物語の大どんでん返しをやってのけた。本作は、その意味で非常に弱い。事件以外にも主人公を取り巻く状況があって、最後に効いてくるんだけど、やっぱ弱い。これが例えば原作が小説で、そっちには例えば過去の濃い描写があったりして、何度も現在と過去を行き来して……という展開なら、多分傑作なんじゃないかな。で、映画にする際に削ぎ落とした、ならわかる。とにかく、惜しい映画でした。