83歳でスイルベン山に初登山だなんて無謀すぎるあり得ないチャレンジだが、行動するのに遅いことはないと訴えかけてくる感動作品。
イーディーは人生の大半が不幸だった。あんな旦那早く捨ててしまったらよかったのに。でも、結婚しないほうが幸せだったのか？愛娘の気持ちは？色々思うところあり、気の毒で仕方ないイーディー。
考えても後悔しても人生にやり直しはないんだよね。それなら、最後のチャンスにかけるイーディーの行動の意味はわかる。
イーディーの長い人生苦で出来上がったであろう意固地さが心に染みた。手の表情がとてもよかった。美しいロケーションが最高だった。山岳青年との、年齢を超えた交流にホッコリした。山を登るだけの淡々としたロードムービー的な作品なのに、深夜にも関わらずちっとも眠くならずに魅入ってしまった。これは思わぬ良作。
何歳からでも挑戦することは素晴らしいし私もそうなりたいけど、あんな山には登れないな。超よい人な山岳ガイドの好青年と、心優しい山男に出会わなければ成し遂げられなかった。現実にはきっと現れない。
注釈で、「よいお年寄りは真似しないでください」の表示が必要だ。感化されて年寄り一人で山を登りだしたら姥捨山になってしまう。
高齢女性が主役の作品を二つ続けて観てしまった。近頃老後の心配をしているのかもしれない。
