とにかくスコットランドの手付かずの冬の荒涼とした風景が、素晴らしかったです。
何にもないただの自然の姿が、かえって主人公イーディの人生ともリンクするかの如く映し出されていて、ジワジワと良さを見せつけられた感じ。
30年間夫の介護をしてきて、人生を楽しめなかったと後悔していたからこそ、夫が亡くなった後に行動しようと思い立ったのであろうし、父親との幸せな記憶や活発でと天真爛漫であった子供の頃の自分の姿を覚えていたからこそ、登山に挑戦する勇気が沸いたねではないのかな。だとしたら、決して彼女の人生は無駄では無かったし、恐らく、山を降りた後に自信や更なる勇気が湧くのではないだろうか。そんな事を感じて、何をするにも遅過ぎるという事は無くて、ただ、思い立った時に行動に移せば良いのだと教わった気がする。
歳を重ねると頑固になったり、時には老いに哀しさを感じたりするものだが、それは、いろいろな世代の人と関わる事で変化するのだろうな。
良い映画でした。
