LeiaK

キングダムのLeiaKのレビュー・感想・評価

キングダム(2019年製作の映画)
4.2
後に始皇帝となる政がまだ王として未熟だった頃の、後に大将軍となる信が武将どころかまだ下僕だった頃の話。後に中華統一を成し遂げる2人の出会いを描いた、キングダム序章の物語。

原作の大ファンな私ですが、満足なクオリティで実写化して貰えたことを感謝です!是非続きのストーリーも映画化して欲しい。
原作の壮大さがビジュアル化され、ストーリー展開も原作に忠実で実写だからこそできる演出でエモさは5割増し。そして俳優陣がきちんとキャラを演じきってくれていた...ファンとしては嬉しい...衣装に若干コスプレ感が出てしまうのは目を瞑ってください。笑
原作1巻〜5巻までを映画化しているので読んだことのない人でも理解できると思います。
これからキングダムを読んでみようと思っている人には、まずこの映画を観てキングダム序章の雰囲気を掴んで欲しいです。

私が見どころとして挙げたいのが、漂と信の絆が原作よりも丁寧に描かれていたこと。信が漂を大切に思う気持ち、だからこそ感じる辛さ、漂の強さ、そんなものがたくさん伝わってきた。
原作ではさらっと読み終えたあの出来事を実写で観るとこんなにも辛いのかって。だって吉沢亮の演じる漂が儚くて優しくて誰よりも強いんですよ。
信が漂を思い浮かべるシーンは全部泣いたし、漂の夢も一緒に背負って戦う信がかっこよかった。
漂が2人を出逢わせ、2人の志をも引き合わせる。信と漂、信と政、この2つの出会いと絆が今後どれだけ歴史に大きな衝撃を与えるのか、成長した今の信と政を知っている人ほどこの序章への考察や思い入れは深くなっていくと思います。

2時間に入りきらなかったシーンもあるしクライマックスは少し物足りなさを感じる部分はあったけど、これはあくまで序章に過ぎずなくて、この戦いの終わりこそがキングダム本章の幕開けです。
原作でも序章の物語って実はそこまで面白いターンではなくて、序章後からがどんどん面白くなっていくんですよね。なので、序章だけなら原作漫画よりも映画の方が面白かった、その点を評価して4.2です。

役作りのため減量したという山崎賢人のガリガリマッチョな容姿も、その体型でこなすハードなアクションも、信が最高に信すぎて、ここまで真剣に信を演じてくれた山崎賢人に、ただただありがとうと言いたい。
この信と政が中華統一を成し遂げるストーリーを是非観てみたい!実写で!

あと、前評判だけじゃなく成蟜の再現度の高さははんぱなかったです、ええ...根性は腐りきっているのにどこか気品のある名演は、腐ってもアナタは王族育ちなんですね...とため息しか出ません。この作品をキッカケに本郷奏多くんは要チェック俳優のリスト入り。

王騎将軍の矛でスパーン!と斬り付けるシーン、あの矛のシーン!あの矛は、王騎将軍のあの矛は...今は...!!あああああああああああもう興奮が止まらない><
師との出会い!受け継ぐ伝説!監督なの!?原先生なの!?このニクい演出を施したのは!?

この映画でキングダムに興味を持った方は、是非迷わずに続きを漫画で読んでください。ここからもっともっと面白くなるから。この映画はあくまでも序章に過ぎません。

私は4/19も映画館に観に行きます。二回くらい観に行くと思います。
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