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斬、のmononcleのレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
4.0
斬る、斬られるよりも女性という生物の特性があぶりだされた作品。構造は、全くちがうのに、男二人×女一人の構図からは、黒澤の《羅生門》と同質の匂いを感じさせる。蒼井優が、キャリアを積んで京マチ子の如き魔性の女を演れるようになったのだな〜と感心。そして、道を極めた禅僧のごとき剣の達人役=塚本晋也の佇まいが頗る良い。よくぞ、美味しい役を自身に振ったものである。

ダラダラと長くなる傾向がある昨今の邦画作品のなかにあって、塚本作品にいつも感心するのは、上演時間のわきまえた短さ。秀でた編集力の証明である。
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