ムーア

ヘイト・ユー・ギブのムーアのネタバレレビュー・内容・結末

ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

人種問題にスポットを当てた作品というふれこみのこの映画。

私には「憎しみが生むものは何か?」
にスポットが当てられているように思えた。無抵抗の幼馴染が殺されたのは、きっかけにすぎず
作中「サグ・ライフ」という言葉が頻繁に登場する。意味は「子供たちに与える憎しみが全てをむしばむ」なのだが、本当の意味はラストに登場する「憎しみが子供を変え、社会に牙をむく」
まだ年端のいかない次男セカニが、黒人ギャングのリーダーに銃を向けるシーンは涙なしに見られない。
「憎まれることより、憎み合うのが罪」
スターが悟ったこの言葉は、社会全体に言えるのではないだろうか。
憎まれたから憎み返す、この連鎖によって、いくつの戦争や反乱が人命を奪って来たかは言わずもがな人類史の代表ではないだろうか。

最後にスターは、高校生活での仮面を脱ぎ捨て、本当に理解し合える友達と過ごす道を選ぶ。

「決して忘れず口を閉ざさない。自分のルーツも過去も変えられない。私であることに胸を張ればいい。ありのままの自分でいい。スター2はいらない。
暗闇を照らすスター(星)でありたい。」

こんな信念を高校生が抱かなければ生きていけない現実。自分が少し恥ずかしくさえ思う。

彼氏がいい人すぎて、いつ裏切られるんだろう?の心配が徒労に終わり何より…
しかしヒロイン役を務めたアマンドラ・ステンバーグ、スタイル抜群で可愛すぎかよ!!
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