多くの人達の望む見たかったものを叶えたなという鑑賞後の感想。良かった部分は多くあった一方、それはどうなの?という部分もあってモヤモヤが残ってしまった。"概ね良かった。けど、まだこの作品ならその先まで行けたよね"という気持ち。
そもそもはエンタメに関して信頼してる知人に勧められテレビシリーズを1日で完走。スペシャル・外伝と即座に視聴し、劇場に飛び込んだ訳ですが、テレビシリーズの含みを持たせた終わらせ方はとても美しかったなと改めて思った。
決して劇場版は蛇足な作品ではないですし、ストーリーを見てきたからこそ分かるエモーショナルさ、あまりにも美しい映像美、そして作品を完結させた偉大さはとにかく素晴らしい。ただ"最終型のその先"は、自分の好みには突き刺さりきらなかった。
(考え直してみると、もしかしたら自分はC.H郵便社で成長していくヴァイオレットの姿をもっと見ていたかったのかもしれません。エンドロールのホッジンズ社長のように。)
とはいえグッドエンドの先のトゥルーエンドを見たい人へ贈る、京都アニメーションからの素敵なプレゼントのような作品です。
コロナ渦や悲しみも立ち塞がった中、様々な人の優しさを表現したこの作品を完成させたスタッフには賛辞しかありません。2020年、劇場でこの作品を見たことは決して忘れないでしょう。
"手紙"はいつの世も人の優しさを内包し、言葉の暖かさを相手に届けるのですね。