いのさん

劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのいのさんのレビュー・感想・評価

4.2
《手紙で伝えたい人は今この時にしかいない》

(あらすじ)

人々に深い傷を残した戦争が終結して数年、世界は少しずつ平穏を取り戻していた。新しい技術の開発によって生活も変わり、人々は前を向いて歩み始めた。自動手記人形と呼ばれる手紙代筆人として働くヴァイオレットエヴァーガーデンもまた大切な人への思いを抱え、その人がいない世界を生きていこうとしいてた。しかし、そんなある日、一通の手紙が届く。

(感想)

まずもって設定が良い。アニメ版では戦争さなかという事もあり手紙は手段として活躍をしていた。しかし、電話の台頭で手紙という手段がなくなりつつある事から過去を回想するというシナリオで改めて手紙の大切さに気づくことができた。

「手紙で伝えたい人は今この時にしかいない」

この台詞には歴史の壁はないと思った。今でこそ大切な人に想いを伝える手段として存在する手紙。スマホにより昔と比べたら随分書き記す場面も減ってきた気がする。それでも手紙は無くならない。大切な人に想いを伝える大切さを愛を知ったバイオレットエヴァーガーデンから観客へと紡いでくれたなと思いました。
個人的にはギルベルトとのシーンも去ることながら、家族に手紙を送るようバイオレットに頼んだ少年のストーリーは涙を流さずにはいられなかった。
いのさん

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