アニメシリーズをボロボロ泣きながら見て、もう泣くものかと覚悟していましたが中盤からは呼吸困難になるほど泣きました。
正直映画として評価の判断ができないほど涙腺に直撃でした。
冷静に見ると映画として気になる点は色々とあります。
メインプロットのダシに使われた感もあるストーリー、弟のわざとらしい演技、ストックホルム症候群という邪推、イベントをこなしたからトゥルーエンドに進んでいるゲーム内ムービーっぽさ、そもそも蛇足なんじゃないかというシリーズ全体を見た時の収まりの悪さ、少佐の性格の一貫性のなさ。
それを全て踏まえた上でも素敵な作品だったと思います。
ヴァイオレットという一人の人物の物語、ドールという仕事の物語として非常に優れたプロットであり、その描き方の潔さが美しい。
個人的には劇場版ということでアクションを盛り込みたくなるであろう中、その要素を排除して静かな物語にした英断も素晴らしいと感じました。
完結編としてこれ以上ない見事な終わり方。
自分はこの世界観を満喫できました。