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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのKのレビュー・感想・評価

3.6
原作未読。アニメ版視聴済み。登場人物や時系列など、これまでのストーリーを活かした設定。金属音や床の軋みといった効果音ひとつひとつが繊細。ゆびきり。また病気系か…という気持ちがほんのり湧く。そしてやはり泣かされる。手紙<電話。自分だったら生きている間に渡したい、もしくは伝えたい。水(海)の表現が相変わらず美しい。これまでヴァイオレット目線で語られてきた少佐の姿。劇場版では少佐目線が明らかになる。気になったのは「あいしてる」の意味。少佐はどういう経緯、どういう目線で「あいしてる」になったのだろう。これまで本作が描いてきた愛の形はさまざま。それを汲み取れば家族愛的な意味も含まれるのだろうか。アニメ版では気にならなかった年齢差。ホッジンズとディートフリート大佐からも感じられるヴァイオレットちゃん愛。アニメシリーズに比べると感情的な表現が目立つ。これでもかと堪えさせる海のシーンが印象的。野暮な指摘ながら濡れた服がなびくには早いと思う。切手。集大成を見届けられて良かった。
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