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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデンのpekoのレビュー・感想・評価

4.8
完全なる有終の美を飾ってくれた。例えこれの他に別キャラを主人公に立てた番外編等があろうとも彼女自身の物語の終わり方として最高だった。
すべては此処に至る為の物語ですとあった通り。

私の見たい、ヴァイオレット・エヴァーガーデンそのものでした。

まず下手したら冒頭数秒で泣くところだった(笑)
ビックリした、そうきたかと。その演出はファン泣かせでしかないじゃないかと。
そしてホッジンズ社長のパパみが尊すぎる。外伝ではベネディクトくんに惚れたけど今作はパパ..じゃなくて社長に萌え倒してしまった。
ヴァイオレット自身の話を軸にこの物語の最大のテーマがじっくりと語られる。一筋縄ではいかない展開も意外性があってすごく良かった。
想いは言葉にしないと届かない。祈っても願っても届かない想いさえもすべて言葉にのせて心に紡いでいく。
素直になるのは難しい。その難しさを後悔に、罪悪感に繋げないために、届くうちに届ける大切さを教えてくれる。
ユリスが本当に愛しい子だったから、もう少しリュカとの、家族との思い出が欲しかったな。

何よりも言葉を、感情を、想いを知って伝えたい事が募りすぎるほどの気持ちを抱えたヴァイオレットが、
いざ叶わないと思っていた瞬間を迎えた時、全く言葉が出てこなかったのがあまりに印象的すぎて。
これほど言葉や想いを伝えるという話で何も言葉が出てこないというのはどういうことか、涙がもうボロボロに止まらなかった。

ヴァイオレットから学んだ愛の物語、一生大切にしたい気持ちをくれて感謝です。
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