ようすこ

凪待ちのようすこのレビュー・感想・評価

凪待ち(2019年製作の映画)
3.0
どうしょうもない怒りとか悲しみとか、どっかにぶつけて、ぶっ壊して、めちゃくちゃにして、どっかに消したと思っても、本当はどこにも消えてない。
消えたという実感はマボロシで、実は誰かが全部代わりに引き受けてくれているのだと思った。

誰もが必ず救われるという、救いの話ではなく、誰かが救われるために誰かが犠牲になって、誰かが代わりに全部飲み込んでることを忘れてはいけないんだ思った。
救うとか、赦すとか、そういうことではなく、ただひたすら受け止めるだけなんだ。
誰かを救おう、赦そう、理解しよう、一緒に良い方向に向かおう、とか言ってる余裕なんかなく、ただ必死に受け止めるだけなんだ。

静かな海の底に、津波で流された沢山の残骸が沈んでいるエンディングの映像を見て、思った。
ようすこ

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