たく

凪待ちのたくのレビュー・感想・評価

凪待ち(2019年製作の映画)
3.8
香取慎吾演じる郁男のクソっぷりがまあとにかくヒドい。カメラが傾くたびに、あーまた溶かすのかよやめてくれー!って気分が落ち込んだ。
いい感じになるまで我慢させられるけど、喪失からの立ち直りで、観終わればいい映画だったなーって思ったね。

白石監督らしいバイオレンスは控えめ。
郁男のギャンブル依存症に始まり、リリー・フランキーとか解雇されてあんなことしちゃう人とか、人間の業に焦点を当ててるのかなと思った。

冒頭、海が凪の状態でタイトルを出すのが上手い。
亜弓の父が気難しい漁師として登場するんだけど、郁男が自分と同じ喪失体験をしてから優しさと男気を見せるのがジーンときたね。
あと美波役の恒松祐里が高校生の不安定さをうまく演じてて良かった。

唐突に訪れるサスペンスの結末にはビックリ。
たく

たく