ゆた

凪待ちのゆたのネタバレレビュー・内容・結末

凪待ち(2019年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

吉澤健演じる昆野勝美の生々しい人間臭さは、地元の人間が観てもリアルで、素晴らしい演技だった。

主演の香取慎吾、恒松祐里は…。申し訳ないが役にはまってないように感じられ、違和感を拭い去ることができない。
役者のレベルに差がありすぎて、作品としてのまとまりが薄れて非常にもったいない印象。

ストーリーの展開について
①殺人の動機、経緯は不透明
 (それ自体は悪くないと思うが「誰が殺したのか、なぜ殺したのか」
  というキャッチコピーがあった分、期待値とのずれが大きい)
②西田尚美演じる昆野亜弓の死が軽い。情報やドラマが欠如したまま物語が進行するため、ストーリーや人物に感情移入できない。
③麿赤兒演じる軍司知彦(暴力団組長)は昆野勝美にかつて命を救われた
らしいが、浅はかな都合のいい設定をつぎはぎにしたような印象を受けた。

依存症に縁のない幸せな人は、反面教師にすればいいと思います。
身内や自分自身に経験がある人は、リアリティが感じられないと思います。

「俺のことなんてほっといてくれ」
「俺はどうしようもないくずなんだ」

このセリフを言葉にすることもできずに苦しむのがリアル。
言ってしまったらただの中二病。
リアルを伝えたい映画なのか、エンターテイメントなのか分からない。
ゆた

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