たむ

ドクター・スリープのたむのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
3.3
ホラーに負けない会、初参加です。
uchiさん、お誘いありがとうございます!
そして三十回、おめでとうございます。

『シャイニング』というキューブリック監督のホラー映画の代表作の続編に挑む、難関な道を行く映画です。
映画と小説は違うので、良い小説も映画用に脚色されます。
しかもスティーブン・キングさんの小説は大長編。
キューブリック監督は別物に脚色していた事が多くの遺恨を残しています。
似たような事は宮崎駿監督『魔女の宅急便』をイメージして原作を読むと全然違うことと似ていると思います。

そんな小説と映画の、決して同じではない『シャイニング』の続編という大難関を攻略した、今のアメリカホラー映画のレベルの高さを改めて証明する作品です。
つまり、シャイニングで繰り広げるバトルシーンや全体のテーマをスティーブン・キングさん的に、あのホテルの描写は徹底的にスタンリー・キューブリック監督を再現します。
この再現という点がポイントで、ダニーの精神療法としての構成になっています。
あの大惨事を生き残ったダニーが、その後の人生をどう歩んで、どう決着を着けるのか。
ホラー描写も迫力があり、ダニーの精神を描き出していきます。
ユアン・マクレガーさん、レベッカ・ファーガソンさんという豪華共演も見どころです。
ある意味で禁断の続編な印象ですが、それに挑戦したこと自体、事件ですね。
たむ

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