ごんてぃー

ドクター・スリープのごんてぃーのレビュー・感想・評価

ドクター・スリープ(2019年製作の映画)
4.3
 描かれるシャイニングの40年後の物語。あのホテルの惨劇から生還し、大人となった「シャイニング」を持つダニー。彼は新たな事件と脅威に直面し、自分自身、そして過去からの因縁と決着をつけることとなる。

 メチャクチャにツボりました。鑑賞中よだれが出そうになってしまいました。一級のホラーでありながら型月ファンも食いつきそうな魔術然としたサイキックバトル要素もあり娯楽映画としての完成度も非常に高くなっています。
 今作は本来キングが描いた「シャイニング」の原作において強調されていた(私は未読です申し訳ありません)サイキック要素が改めて主軸に取り上げられています。それ故に同じキング作品の映像化である「ドリームキャッチャー」で克明に描写された。頭の中の「図書館」、「キャビネット」の表現を存分に楽しめます。まさに映画、映像だからこそ描ける場面が盛りだくさんで「イイな」となってしまうのが憎かった。ほんとに上手でした。また、終盤の舞台が例のホテルになる理由も実に無駄なく合理的で良かった。

 キャスティングも見事で、特筆すべきはやはりレベッカ・ファーガソン演じる敵役、ローズ・ザ・ハットの美しさでしょう。卑怯すぎましたアレは。これまた型月の中から飛び出してきたようなビジュアルで何ともはやいやはや…。少し小物感出てましたけどねw

 ラストシーンの力強さ、クライマックスから終幕までの後味の良さといい、本当に素晴らしかったです。観応えあるとはまさにこのこと。

 良くも悪くも前作とは完全に別物となってしまっているので人を選びそうですが、私は大好きです。「シャイニング」のファンへのサービスも抜かりないのでこの冬にいかがでしょうか。


 
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